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製造業のこれからを考えてみよう

20世紀末からの変化を考える

20世紀に発生した二つの世界大戦は、大量生産大量消費の最たるものである「戦争」であり、製造の指揮に国家が強く関わる体制が各国で採られたこともあり、製造業の技術及び生産量を飛躍的に進歩、増大させていくことになりました。
ただ、戦争終結後にモノが余り過ぎて、不況を招く原因となった例もあります。
また、工業生産にのみ力を入れ過ぎて、20世紀末から起こり始めたコンピュータ技術の急速な進歩、およびそれによる情報産業の発展に目を向けることが無かった企業や国家は、21世紀からの国家間競争に遅れがちになってしまっています。
IT企業の中には、パソコンや情報デバイスを自社生産する、つまり製造業も行っているという会社もあり、競争はその激しさを増してきています。

それでも「何かを造る」仕事は強い

ただ、先の項においていくつか触れたような、発展著しい「IT企業」「情報産業」が世界のすべてを覆ってしまった訳ではなく、人間が生活していくためには食料品も必要ですし、家具や衣服も必要で、自動車や飛行機や船も必要なので、20世紀から発生した「製造業」というものへの需要はまだまだ根強く存在しています。
大事なのは「どれだけ生産すればよいのか」「どのような製品を消費者たちは求めているのか」ということを常に考え続ける姿勢が大事であり、それを見誤ることが無い限り、また、人間が社会生活を営んでいく限り、「製造業」というものへの社会的なニーズが衰えることはないのである、ということを、改めて記しておきたいと思います。


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